南九州・南西諸島域ラウンドテーブル1st@KYOSO70 Lab. 「有害生物による漁業被害とその対策」を開催しました

3月6日、産学・地域共創センターにて、南九州・南西諸島域ラウンドテーブル1st@KYOSO70 Lab. 「有害生物による漁業被害とその対策」を開催しました。(一部オンライン)

このラウンドテーブルは、近ごろ問題となっている漁業に被害を及ぼす有害生物の実態を明らかにし、有効な対処法の開発と実践に向けて、あらゆる視点から議論をすることを目的として設けられました。

基調講演

漁業−自然との共生− (北海道の事例 ゼニガタアザラシ)
元鹿児島大学特任教授 星野一昭

水産庁の有害生物漁業被害防止総合対策事業
水産庁漁業資源課生態系保全室長 金子守男

星野一昭氏による講演

パネルディスカッション

漁業被害について
与論町漁業協同組合 組合長 阿多美智雄
指宿漁業協同組合 組合長 川畑三郎
香川県水産試験場 主席研究員 松岡聡

被害対策につながる研究
鹿児島大学水産学部 教授 安樂和彦
鹿児島大学水産学部 准教授 江幡恵吾
鹿児島大学水産学部 助教 遠藤 光

水産生物の生態
かごしま水族館 館長 佐々木 章
かごしま水族館 展示課主幹 久保信隆

パネルディスカッションの様子


漁業被害を及ぼす生物への対策については,地域限定であれば各地方公共団体が対策防止を担当しています。都道府県の区域を越えて分布・回遊して被害を及ぼし,かつ広域的な漁業被害の防止・軽減の必要がある等の要件を満たすものについては,国による調査,情報提供,駆除活動への支援等総合的な被害防止対策を実施することになっています。講演では、国として取り組まれている内容について紹介がありました。

本ラウンドテーブルでは,漁業被害の実態や対策実例,対策方法のヒントになる大学での研究内容,被害を及ぼす生物の生態などについて,紹介と質疑が行われました。話題となった生物は,サメ,オキゴンドウ(イルカ),ウミガメ,クロダイ,ウニなどです。各種被害生物の対策を進めるためには,被害状況の科学的な調査を手始めに,情報の積み上げと対策検討が求められます。

産学・地域共創センターでは,本ラウンドテーブルをきっかけに,有害生物対策のための漁業者と関係自治体,研究者の連携をコーディネートし,生物被害に関する科学的な調査と対策研究・技術構築を推進します。

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