【研究報告】水産学部南星丸を使った地球(ジオ)科教育「わたしたちの海から地球(ジオ)を学ぶ」(三島村立竹島小・中学校)を実施
写真:南星丸旗を囲んで竹島小・中学校での記念撮影
三島村・鬼界カルデラジオパークに認定されている鹿児島県三島村では、その環境を生かし、2015年度から村立小中学校において地球(ジオ)科教育を実施しています。これまで陸上の地層や植物について学んできましたが、島を取り巻く海についても関心を高めようと、2019年6月17日(月)-17日(火)、鹿児島大学水産学部練習船南星丸を使用したプログラム「わたしたちの海から地球(ジオ)を学ぶ」が実施されました。
2019年6月17日(月)8時50分、竹島港から三島村立竹島小・中学校児童生徒11名と教員等11名が南星丸に乗船し、2日間のプログラム(船の仕組み、船を動かす、魚を獲る、海を調べる、海を守る、海で働く、地球スポーツ)が始まりました。
乗船式 操船実習
乗船後、児童生徒は、大学生に引率されて船の仕組みについて学び、竹島港出港後は、竹島の東側にある「赤崩」を望みながら、小学生は船橋での操船、中学生は「マンタネット」を曳網して海面を浮遊するマイクロプラスチックの採取を行いました。その後、竹島の南沖合では、大型のサンプリングネット(小型中層トロール網)を用いて生物サンプリングを実施しました。このサンプリングにあたって中学生5名は、事前学習で鹿児島大学総合研究博物館を訪問し、生物標本の作製方法学んでいます。昼食では南星丸名物「オムライス」を食べ、午後はCTDや透明度板による海洋観測を行いました。水深300mの海水の温度に歓声をあげ、またどこまでも見える竹島沖合の透明度に感銘を受けていました。その後、竹島の西側を周って竹島港に戻り、入港後は小中学校のグランドで「南星丸旗スポーツ大会」を実施し、小中学生チームと南星丸チームがドッチボールとサッカーで対戦しました。二日目は、水中ドローンを使って南星丸の船底の様子や竹島港の海底を観察し、最後に船員への仕事インタビューを実施し、海での仕事や働くことについて学びました。
昼食は南星丸名物「オムライス」 CTDによる海洋観測
2日間のプログラムでは、竹島を取り巻く海だけではなく、島の交通手段である船について、また働くことについて学ぶ機会を提供すると共に、大学生との交流を通じて、自らの将来を考える機会を提供することができました。
本事業は、三島村と鹿児島大学水産学部付属練習船および鹿児島大学産学・地域共創センターとの共同研究「三島村・鬼界カルデラジオパークを活用した教育「地球(ジオ)科」の開発研究」として実施されました。
竹島小中学校チームVS南星丸チームによる「南星丸旗スポーツ大会」